飲酒運転だのスピードの出しすぎだのアクセル/ブレーキの踏み間違いだのによる痛ましい交通死亡事故の記事を読むと、いつまでたっても自動車の安全性が根本的な部分から向上していないことに悲しくなります。衝突安全性は昔と比べて向上しているのでドライバーの死亡率は減っているんでしょうが、歩行者は相変わらず命の危険にさらされています。今日は自分自身、狭い歩道を歩いていたとき、30kmの速度制限のはずの坂道で異様に飛ばしているクルマに遭遇して、本能的に命の危険を感じました。横断歩道で一時停止しない残念なクルマもしょっちゅう見かけます。
ところでガソリン車(ガソリン)とディーゼル車(軽油)、燃料を間違えて給油した場合にどうなるか知っていますか?
jaf.or.jp
trafficnews.jp
www.haishaou.com
www.jaia-jp.org
正解:そのまま走らせるとエンジンがぶっ壊れます。燃料種別を間違えて給油したら、ヘタに動かさずJAFを呼んだほうがいいです。ちゃんとした整備工場で燃料タンクを洗浄してもらいましょう。
で、問題はなぜ誤給油が起きるのか、ということです。まずノズルの規格が同じで、誤給油をしようと思えばできてしまうことが根本的におかしい。フールプルーフどこいった。
人間なのでどうしても間違いは起きます。セルフ給油はもちろん、ガソリンスタンドのスタッフですらうっかりミスをする人がいます*1。だったら最初から誤給油できないようにノズル形状を変えるといった対策が採られてもいいはずなのに、前例踏襲主義がまかり通っている自動車業界では、そういった対策を本気で考える人間はいないようです。
飲酒運転や無免許運転、踏み間違いだって、システム的に防止策を設けようとすればできるはずなんです。でもそこにコストをかけると自動車の価格に転嫁されて売れなくなる可能性があるのでメーカーはどこも及び腰。彼らにとって、クルマが売れさえすれば、歩行者の命なんてどうでもいいんです。もうね、全世界でシステム搭載を義務化するくらいのことをしないとダメでしょう。