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Outlookでテキスト形式メッセージの表示フォントを変更する

(これは2010-03-11に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)

メーラー・スケジュール管理ソフトのMicrosoft Office Outlookは、テキスト形式のメールを表示するときにフォントを自由に選ぶことができます。

Outlook 2003の場合 

メニュー「ツール」→「オプション」→「メール形式」タブ→「フォント」ボタン
→「テキスト形式のメッセージを作成、または読み取るとき」欄の「フォントの選択」ボタン
→任意のフォントを選択する。

Outlook 2007の場合

メニュー「ツール」→「オプション」→「メール形式」タブ→「ひな形およびフォント」ボタン
→「テキスト形式のメッセージの作成と読み込み」欄の「文字書式」ボタン
→任意のフォントを選択する。

Outlook 2010の場合も確か2007とほぼ同様だったと思います。2013はまだ使ったことがないので知りません。おうちではOffice 2015の正式リリースまで待つつもりなので、たぶん今後も2013を使うことはないと思います。
ちなみにOutlookを起動すると2007まではクリップボードの内容がクリアされていたんですが、2010ではクリアされないよう修正されているようです。

2014年現在、自分は会社ではOffice 2010を使っているんですが、Office 2007をまだ現役で使っている人もいるのではないかと思います(自分もおうちでWindows 8.1にインストールして使っています)。2003はXPと一緒にサポート期限が切れましたが……
2007ではリボンインターフェイスが初めて導入されたほか、WordやExcelなどのデフォルトのデータファイルフォーマットの仕様がXMLベースになって大幅に変更された関係上、当初は2003をメインで使って2007はスルーしている企業というのが多かったのではないかと思います。端末数の多い大・中企業は特に顕著だったのではないでしょうか。
なお、Outlook 2007はWordやExcelと違って、わりと2003のインターフェイスを踏襲している部分が多いので、2003を使っていればすぐに慣れると思います。

Outlook 2003の場合、デフォルトでは「MS Pゴシック, 10 pt」となっていますが、このプロポーショナル フォントはフォント サイズが小さいとビットマップ表示されてしまい、英文メールを書くときなどにコンマとピリオド、コロンとセミコロンがかなり判別しづらいので、モノスペース フォント(等幅フォント)にするか、もう少し大きめのフォントがよいと思われます。2007の場合はデフォルトで「MS ゴシック, 10 pt」となってますが、こちらはそのままでも表示上は特に問題ないかと思われます。
自分は「MS ゴシック」も「MS Pゴシック」も大嫌いなフォントだったので(英数字部分が汚なく、特に画面表示する場合は悲惨)、かつては会社のWindows XPにもメイリオフォントをインストールして、Outlookで使うようにしていました。メイリオClearTypeによって結構きれいにくっきりと文字が表示でき、英数字部分はVerdanaベースで美しく、また優しい印象を与えるので、ブラウザの標準フォントとしても設定したいところだったんですが、社内システムが「MS Pゴシック」基準に作られているらしく、表示しきれないテキストが出てきてしまうので残念ながら「MS Pゴシック」のままにしていました。Windows 7以降ではMeiryo UIを使うことでほぼ表示することができるので、社内システムを利用するブラウザ(IE)ではMeiryo UIを使うことで対処しています。開発の仕事をやっている関係上、サードパーティー製アプリケーションのインストールに関してはJavaなどを除いてほとんど制限されない部署のため、普段のWeb閲覧にはFirefoxを使っているのですが、ブラウザの標準フォントにはメイリオConsolasを使っています。

ちなみに、XPでアンチエイリアスの掛かった滑らかなメイリオにしたい場合は、画面のプロパティの「デザイン」タブで、「効果」ボタンを押して「次の方法でスクリーン フォントの縁を滑らかにする」にチェックを入れて、ドロップダウンメニューから「ClearType」を選んでください。これでジャギ(ギザギザ)が消えるはず。Vista/7/8は最初からClearTypeアンチエイリアスが掛かるようになっていると思います(Vista/7/8ではClearType前提のメイリオ、Meiryo UI、Segoe UIが随所に使われているため、逆にClearTypeが無効になっていると、Windowsエクスプローラーなどの文字がかなり見づらくなることになります)。もしVista/7/8でClearTypeが無効になっている場合、OSの検索機能でClearTypeを検索すれば、有効にするための設定機能をすぐに見つけることができます。

余談:プレーンテキストメールとHTMLメール

テキスト形式のメールというのはリッチテキストやHTML形式とは違って余計なフォント情報などを持たない、いわゆるプレーンテキストであり、データ送受信量が小さくて済むなどのメリットがあるため昔から重宝されてきました。
多分メール初心者によくありがちだと思うんですが、メールのテキスト形式・HTML形式という違いを知らず、無駄にファイルサイズの大きいメールやリッチテキストで過剰に装飾されたメールを送る人がいます。こちらがプレーンテキストで送信したメールに対しても、必ずHTMLやリッチテキストで返信してきます。逆に、こちらがHTMLで送信したメールに対しても、必ずプレーンテキストで返信してくる相手もいます(設定でデフォルトのメール形式を変更できることを知らないようです)。ケースバイケースですが、ビジネスシーンにおいては、基本的には文字情報だけのシンプルなテキストメールのほうが余計な情報が入らなくて好まれると思います(セキュリティ的にもプレーンテキストのほうがHTMLよりいくらか安全です)。
しかし、プレーンテキストの場合、シンプル故に強調したい部分をボールド体・イタリック体にしたり、文字色を変えたりできないという欠点があるのは確かです。メール文書の内容を章立てするとき、見出し文字の色や太さだけ変えたり、相手のメッセージを引用する際に青色にしたり(英文メールだと引用部分をイタリック体にすることもあります)、プログラミング関係の文書ではタイプライター系フォントを使ったり、訂正の説明や特に重要な部分を赤色にしたり、といった装飾を適切に加えることで、文書を劇的に読みやすくすることもできるため、場合によってはプレーンテキストよりもリッチテキストやHTMLを使うことを検討してもよいと思います。ただ、リッチテキスト/HTMLメールにおけるフォント指定に関しては相手の環境にも配慮しましょう。VerdanaGeorgiaといった、どのコンピュータにもインストールされていることが期待できる、いわゆるWebセーフなフォントであればよいのですが、OS非標準のフォントはできるかぎり使わないほうがよいでしょう。OS標準フォントを使うにしても、相手がWindows環境なのか、Mac OS X/iOS環境なのか、Linux/UNIX環境なのか、Android環境なのかによっても変わってくるため、相手が使っているOSがはっきりしない場合はプレーンテキストを使うのが無難です。
また、メールに半角カナ丸囲み数字を使う人がよくいますが、そういった機種依存文字を使うと文字化けの原因になるので絶対に避けましょう。仕事上でどうしてもそういった特殊文字を使わなければならない場合、メール本文には記載せず、Unicodeに対応したMS WordファイルやPDFファイル、もしくはUTF-8エンコードされたテキストファイルを添付するようにするべきです。