syghの新フラグメント置き場

プログラミングTipsやコード断片の保管場所です。お絵描きもときどき載せます。

C++

Effects11 for Windowsストア アプリ

(これは2013-04-13に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)今回は旧D3DXライブラリの歴史にちょっとだけ触れるので、前置きが長いです。Windowsストア アプリを開発できるVisual Studio 2012用のDirectX SDK(Windows SDK 8.0)では、これまでDi…

Visual C++ 2010 SP1でのMFC拡張

(これは2011-05-27に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)Microsoftが.NETに注力を始めてからずいぶんと影が薄くなったのが、Visual C++向けのWin32 APIラッパー/デスクトップアプリケーションフレームワークであるMFCなんですが、VC 2010になって…

GDI+でアンチエイリアスEMFを作成

(これは2012-09-08に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)MFCのCMetaFileDCでWindows拡張メタファイル(EMF)を作成した場合、たとえGdiplus::Graphics::FromHDC()でバインドしたGDI+グラフィックスを使ってそのメタファイルを描画してもアンチエイ…

Windows SDKと旧DirectX SDK

DirectX SDKは、DirectX 11.0対応の「June 2010」がリリースされた後、まったく新しいバージョンが出ない時期が続いたんですが、Visual Studio 2012にバンドルされているWindows SDK 8.0において、DirectX SDKはWindows SDKと統合されました。 Windows SDK f…

C/C++可変個引数のダークサイド

(これは2010-11-07に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)C/C++ の可変引数(可変個引数、可変長引数)はとても強力です。こいつにお世話にならない人はおそらくほとんど居ないと言っても過言ではありません。とくに printf/scanf 系の文字列入出力…

コンテナと値型・ポインタ型

(これは2010-11-14に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)STL コンテナ クラス テンプレート(std::vector, std::list など)や MFC/ATL コレクション クラス テンプレート(CArray / CAtlArray, CList / CAtlList)のテンプレート引数に、値型をつ…

Direct2D Effectsで発光する雷をプロシージャル生成する

Windows 8で使えるようになったDirect2D 1.1には、多数の便利な機能が追加されています。ブレンドモード(Composite Mode)の制御のほか、シェーダーを利用したエフェクトが使えるようになりました。 エフェクトは頂点シェーダーで実装されているとおぼしき…

Visual StudioのツールボックスにWin32/MFC向けのコントロール一覧が表示されないとき

これはときどき発生する現象で、Visual Studio 2008など以前のバージョンでも存在していた現象なのですが、今回Windows 8.1にインストールしたVisual Studio 2012/2013両方にて発生しました。 何が原因でこの現象が発生するのかはよく分かっていないんですが…

OpenGLコンピュートシェーダー

(これは2013-01-30に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)2013-01-05に公開されたNVIDIAのリテールドライバー310.90で、ようやくOpenGL 4.3が正式に使えるようになりました。最新世代のKeplerのほか、旧世代のFermiアーキテクチャのグラフィックス…

size_t, ptrdiff_tのprintf書式指定

(これは2010-12-05に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)size_tとptrdiff_tはポインタ同様、32bit向け(_M_IX86とか)と64bit向け(_M_X64とか)でサイズと上下限が変わるプラットフォーム依存の整数型なので、printf()系の関数で出力する場合、書…

C++正規表現ライブラリ(Regex)でCSV解析

(これは2011-01-30に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)C++11 (C++0x TR1) には正規表現ライブラリとして <regex> が存在するんですが、こいつを使って簡単なCSV文字列解析処理を書いてみました。参考にしたのは下記。 CSV形式のファイルをDataTableや配</regex>…

shared_ptrとconst

(これは2011-01-17に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)あんまり言及してる人がいないんですが、これはshared_ptrとconstを組み合わせて使う上でとても重要な機能です。普通組込のconstポインタあるいはconst参照経由では、const操作しかでき…

C++のmutableの使い道

(これは2010-10-20に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)C++のmutableはconstメソッド(constメンバー関数)内でも変更可能なフィールドを定義する場合などに使います。mutableはヘタに使うと混乱を招くだけの余計な機能なんですが、以下のよ…

VC++ 2010以降のstd::set::iterator

(これは2011-02-13に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)C++11 (C++0x) 対応関連でSTLのstd::set::iteratorの仕様が変わって、VC++ 2010以降ではstd::set::const_iteratorと同じ型になっています。MS Connectへの報告はすでに存在しますが、こ…

boolとgetter/setterの命名規則

C++の命名規則に関する話です。普通getter/setter(いわゆるアクセッサー)であるようなメソッド名(メンバー関数名)には接頭辞にGet/Setもしくはget/setを付け、その後に内部フィールド名(メンバー変数名)などを続けるような形で命名すると思いますが、b…

SquirrelスクリプトをWindowsストア アプリで使う

前回LuaスクリプトをWindowsストア アプリで使うという記事を書きましたが、それのSquirrel版です。本体はSquirrel Ver.3.0.6、C++バインダーには2014年現時点で最も完成度が高く導入しやすいと思われるSqrat Ver.0.9を使いました*1。Lua同様Squirrelも若干…

LuaスクリプトをWindowsストア アプリで使う

(これは2013-04-25に書いた故OCNブログの記事を加筆修正したものです)Windows 8上で動作する、Windowsストア アプリ(WinRTアプリ)でスクリプト言語Lua 5.2とそのC++バインダーであるLuabind 0.9を使う方法です。そもそも公式の Luabind 0.9.1 はLua 5.2.…

IronPython備忘録

(これは2012-04-21に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)しばらく使わないと忘れるので、備忘録ついでにC#との比較を少し載せておきます。 Visual C#プロジェクトの参照設定に相当するコード: import clr clr.AddReferenceByPartialName("System.…

ダウンキャストに潜む罠

(これは2012-05-18に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)C++のダウンキャスト(特に多重継承した場合)にまつわるお話です。例えばこんな感じ。 #include <cstdio> #include <conio.h> class Base1 { protected: virtual ~Base1() { puts(__FUNCSIG__); } }; class </conio.h></cstdio>…

C関数のis*系ルーチンの注意点

(これは2012-06-03に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)C言語の <ctype.h> もしくはC++の <cctype> におけるisdigit(), isalpha(), isalnum(), isupper(), islower(), isspace(), ...とかの話です。もともとこいつらは引数の型がcharではなくintになっているんです</cctype></ctype.h>…

AFX_EXT_API/AFX_EXT_DATA/AFX_EXT_CLASSの罠

(これは2012-06-05に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)Visual C++のMFC拡張DLLを使って名前空間レベルのグローバル関数・グローバル変数やクラスそのものをエクスポートするとき、以下のような感じでマクロを使って宣言部を修飾してやれば簡単に…

不定値IND・非数NaNと浮動小数点演算速度

コードの単体パフォーマンステストをやっていて興味深い現象に遭遇しました。 演算途中で発生した不定値 IND (indeterminate value, -1.#IND) や、非数 NaN (not a number, 1.#QNAN) をそのまま計算に使い続けると、環境によっては正常値で演算する場合と比…

2次元の同次変換行列

(これは2012-08-04に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)MSDNにあるDirect2Dの付録ページ(英語版はこちら)に書いてある、2次元の回転の3x3同次変換行列の数式が2012年8月現時点で間違っているので、とりあえず正しいものをC言語構造体っぽい形式…

C++コンストラクタの初期化子リスト

(これは2010-09-24に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)ちょっとしたマイナーテクですが、C++においてクラスのメンバー変数をコンストラクタでゼロクリアする際、下記のように書けます。 class SomeClass { struct Vector3 { float x, y, z; }; i…

メンバー変数命名規則

(これは2010-10-20に書いた故OCNブログの記事を移植したものです)自分はC++の場合、classメンバー変数の命名規則として、ずっと m_ プレフィックスを付けるようにしています。 ただし、すべてのメンバーを外部公開するstructメンバー変数(ここでいうstruc…

コンピュートシェーダーでGPUパーティクル

DirectX (Direct3D) のコンピュートシェーダー (Compute Shader, DirectCompute) には4バイト (uint) 単位で要素アクセスが可能なByteAddressBuffer/RWByteAddressBuffer (BAB) というデータ型があるんですが、DirectXにおいてGPUで頂点バッファの内容を直接…

Visual C++とUTF-8マルチバイト

Visual C++ (MSVC) には #pragma execution_character_set("utf-8") というプラグマがあって、これを使うとコンパイル時にマルチバイト文字列リテラル(プレフィックスなしの"XXX")をOSのANSIコードページ文字列リテラル(Shift_JIS:CP932とか)ではなくUTF…

map/unordered_mapのキーにカスタムデータ型を使う

C++の標準ライブラリではテーブル(連想配列)系のコンテナとして、ツリー実装のset/map/multiset/multimapが使えます。またC++11規格では、新たにハッシュテーブル実装のunordered_set/unordered_map/unordered_multiset/unordered_multimapが使えるように…

OpenCVの輝度スケーリング

OpenCVで画像ロードしてRGB→YCbCr変換して、特殊なカーネルコードにより輝度YをスケーリングしたのちYCbCr→RGBに戻す、というコードを書いてみました。つまりOpenCVのフィルター系関数や変換マトリックスは使ってません。単純に線形スケーリングするだけなら…

printfとString.Format

(これは2013-06-27に書いた故OCNブログの記事を移植したものです).NETのString.Format()やConsole.Write()/WriteLine()の書式を駆使すれば、ほぼCのprintf系をカバーできるんですが、MSDNの書式指定構文の説明にある、 % [flags] [width] [.precision] [{h…