syghの新フラグメント置き場

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Windows 10でのシステムイメージのバックアップが0x80780166で失敗する場合

Windows 10 1909のサポート期限 (2021-05-11) が迫っているので、連休中についに機能更新することにしました。致命的不具合のパッチが出揃うまでは様子見したいので、普段は機能更新をグループポリシーエディターで365日(最大値)延期して、ギリギリまで勝手に機能更新が降りてこないようにしています。今回は20H1 (2004) を飛ばして20H2にするので、延期日数を90日に設定して、gpupdateコマンドで変更を反映します。

ただし、トラブルがあった場合にすぐに以前の正常稼働状態に戻せるよう、事前に「回復ドライブ」と「システムイメージのバックアップ」を作成しておきます。

回復ドライブはWindows 10の起動ディスクに相当し、OSの起動に必要な最低限のシステムファイルと修復ツールのみが含まれます。
システムイメージはユーザードキュメントも含むすべてのストレージデータを完全バックアップします。
ただしシステムを完全復旧したい場合、システムイメージのバックアップだけではダメで、回復ドライブも併せて両方作成しておく必要があります。
以下の手順解説が分かりやすいと思います。マイクロソフトのサイトにはまともな情報が何一つないのですが、富士通のサイトは日本語で懇切丁寧に解説されているので分かりやすいですね。

回復ドライブの作成には32GB以上のUSBメモリが、またシステムイメージの作成にはバックアップ対象以上の容量を持つメディアが必要です*1

回復ドライブの作成は順調に済んだのですが、システムイメージのバックアップはエラーコード 0x80780166 で失敗しました。
原因はいくつかあるらしいのですが、バックアップ元・バックアップ先ドライブのエラーをチェックしても異常は見つからず。
どうやらバックアップ先の外付けHDDに以前のシステムイメージのバックアップが存在することが失敗の原因らしく、いったんフォーマットしてからバックアップを実行すると成功しました。フルフォーマットではなく、クイックフォーマットでOKでした。

なお、システムイメージのバックアップ (System Image Backup, SIB) はWindows 7の頃から存在する機能で、そのためコントロールパネル上では「バックアップと復元 (Windows 7)」という名前になっているのですが、どうもこの機能はすでに開発・メンテナンスが終了してしまっており、Windows 10 1709以降はサードパーティー製のバックアップツールを使うことが推奨されているようです。将来的に機能自体が削除される可能性もあります(一応21H1ではまだ削除される予定はないようですが)。相変わらず使えねーOSだ……

docs.microsoft.com

System Image Backup (SIB) Solution:
We recommend that users use full-disk backup solutions from other vendors.

docs.microsoft.com

SIBの代替

サードパーティー製の代替製品としては、「LBイメージバックアップ」または「LBコピーワークス」あたりがよいのではないかと思います。「LBコピーワークス」はHDDの入替時に使ったことがあります。CDブートからのWindows PE上で動作するので、インストールの必要がありません。

ちなみに以前仕事でAcronis True Imageを使っていたことがあるんですが、コイツはユーザーインターフェイスが分かりづらく、また復元後にトラブルが発生することが非常に多かったので、良い印象がありません。Windows PE上で動作するスタンドアロンツールのほか、Windowsにアプリケーションとしてインストールしてバックアップを作成する機能もあるんですが、どちらもトラブルを起こすことが非常に多いです。

*1:システムイメージのバックアップ先は、外付けメディアであればほぼ何でも使えるのですが、個人的には、BDやSSDよりも長期保存に向き、失敗してもやり直しの利くHDDを推奨します。